今回は「内製化の目的って何ですか?」という、よくいただくご質問についてお話しします。
「外注せずに自社でつくれるなら安くなるのでは?」と考えるのは自然なことです。でも、実は内製化の本当の価値は、コスト削減ではありません。
変化に強くなるための“内製化”
多くの企業がIT活用を進めようとするとき、最初にぶつかる壁が「業務に合ったシステムがない」という課題です。
それを解決するために外注でシステムを作る選択肢もありますが、ここで一つ考えていただきたいことがあります。
それは、「業務は変化し続ける」という事実です。
- 顧客ニーズが変わる
- 法改正が入る
- 現場から改善案が出る
こんなときに、毎回外注していたら時間もコストもかかってしまいます。
そこで重要になるのが、「自社で変更できる力」=内製化です。
これは単なる“ツールを作る力”ではなく、変化に即応できる組織力そのものを指します。
内製化支援は“人と組織”への投資
「でも結局、内製化支援にも費用はかかりますよね?」という声もいただきます。
そのとおり、初期フェーズでは一緒に考え、伴走しながら仕組みを作るためのサポート費用が発生します。
ただし、それは外注の「作って終わりの費用」とは性質がまったく違います。
- 外注: システムだけが納品され、ノウハウや判断基準は社内に残らない
- 内製支援: 一緒に手を動かしながら「作り方」「考え方」を伝えることで、再現性が社内に残る
つまり、サポート費用=単なる開発コストではなく、“社内にノウハウが残る教育費”なのです。
内製化が生む「自立した現場」
当社が支援した企業では、支援後にこんな変化が起きています。
- 「現場から改善アプリが自発的に生まれるようになった」
- 「外注に頼らず、業務フローをその場で見直せるようになった」
- 「社内に“とりあえず試してみよう”という風土が育ってきた」
これはすべて、現場に考える力と改善の手段が残ったからこそです。
内製化=未来への選択
内製化は、今すぐ効果が出るものではないかもしれません。
ですが、半年後、1年後に「社内でできるようになって本当によかった」と思える選択になると、私たちは確信しています。
「誰かに任せる」から
「自分たちで変えていける会社になる」へ
そんな未来の第一歩として、私たちはこれからも“人と組織を育てるDX支援”を行っていきます。